著者:原田ゆう
ホチキス止め 55ページ
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【あらすじ】
1923年9月1日に起こった関東大震災の直後、朝鮮人が暴動を起こしているという流言蜚語が飛び交い、市民によって自警団が結成され、至るところで多くの朝鮮人が虐殺される事件があった。それから2年ほど経った東京のある町。石崎友久が営む石崎洋服店で、裁縫職人の木下麻子は住み込みで働き始める。麻子は、店の職人たちや隣近所の住民とも親しく接して、日々の生活を営んでいくが、まだ誰にも打ち明けていないことがあった。また、石崎洋服店の職人や店に出入りする友人知人らも秘密を抱えていた。ある日、麻子は周囲の人々が抱えている秘密を知ることになり……。
※本作品では、偏見や差別的表現が使われた台詞がありますが、これは劇中当時(1923年~1925年ごろ)の時代的背景を反映した表現であり、本作はこれらを助長、肯定するものではありません。